2011年8月31日水曜日

螺旋 らせん

他人の意見には耳を傾けない。

自分の生き方を貫こう。

「読書は時代遅れだよ」なんて言葉は気にしない。

好きな小説をたくさん読もう。

屈折した直線的な感情が持ち味。

「変わってるね」は褒め言葉なんだろう?

他人の評価はどうでもいい。

いつまでも君を好きでいよう。


僕を形作る螺旋が、ひとつひとつの螺旋が、頑なに僕を主張している。

僕は、本当の僕を、まだ知らない。

「お前はいったい、だれなんだ?」


僕は、僕自身の問いかけにすらも耳を貸さず、今日も生き延びていく。

力強く、力強く。

2011年8月23日火曜日

おもてなしの心

朝は気持ちがいいですね。

なにが気持ちいいって、昨日の記憶が整理されたばかりだから、
頭に何も余計なものが入ってない!

こういう時間帯が、文章を書くのにはピッタリだと思います。

脳みそのラジオ体操みたいなね。

では。

……

去年の夏休み、僕らは日本の最北端に向かってました。

僕らとは、僕と、高校の頃の友達3人のこと。

大学生らしく、列車だけで最北端を制覇する、ということを画策し、稚内へ向かってた。

メンバーの中に、北海道への道のりが「通過点」となる奴がいた。

そう、東北大学に通う山口君だ。

彼は大学の立地上、仙台に住んでいたが、夏休みに入って神奈川に帰ってきていた。

まあその4人で北海道を目指すので、仙台で一人暮らししている彼の家は
かっこうの「宿」である。

僕らは、仙台の彼の家に一泊することを楽しみにしていた。

(どんなぼろい所に住んでいるのかな!?)

……

長い列車の旅を経て、ようやく仙台に到着した。

忘れちゃったけど、たしかこの日は松島に行った。

(あー松島や、松島や…)

とは誰もならなかったけど、そこは静寂を感じさせる空間だった。

そして4人で焼きガキを食べた。

実はこの日、初めてカキを克服したというのは、
恥ずかしかったので誰にも言っていない。

うまいか、と聞かれたら、首をかしげる味だよなぁ。

みんなおいしそうに食べてたから水を差す発言はしなかったけども。

そして夜になる。

何かと話の割れる4人だったが、

「仙台での夜は牛タンを食うぜ!」ということでは満場一致していた。

そういうわけで、仙台市街へ訪れる。

実は僕は、この仙台駅周辺がけっこう楽しみであった。

僕の大好きな作家、伊坂幸太郎が東北大出身であり、
彼の小説ではしばしば仙台が舞台となるからだ。

仙台駅は、けっこう栄えていた。

新しくて綺麗な建物も多い。

だけど、東京みたいな空気の悪さもない。

仙台の空気は気持ちよくて、僕は好きな町でした。

ある友人は「新宿には負けるよな!」とかほざいていたが、
比較のポイントがよくわからん。

そんな仙台で、牛タン専門の店に入る。

かなり混んでいた。

僕らの旅のスタンスは、「食には金をいとわず使おう」という
ものだったので、「極」というかにも高級そうな名前のセットを注文した。

「すいませーん!『ごく』4つで!」

「かしこまりました。『きわみ』4つですねー!!!!!!」

……

牛タンはとってもうまかったです。

1日目からとても豪華な晩御飯だった。

何が素晴らしいって、仙台在住の山口君の粋な取り計らいだ。

「せっかく仙台きてくれたんだから、俺が全部おごってやるよ!」

けっこうな値段までいったが、彼はこう言った。

僕らは感謝の意を告げ、お言葉に甘えました。

山口君にはおもてなしの心があったんだと、しみじみ思う。

「他人をもてなすのには、ちょっと太っ腹なくらいがちょうどいい」

そのことをよくわきまえていた。

ただ一人進んだ仙台という地で、社会人としての生き方を学んでいっている山口君を、
僕はこの日、心から尊敬したのであった。

ちなみに、仙台のアパートはとてもきれいでした。

なんでも地価が安いので、いい物件がたくさんあるのだそう。

いい街だ、仙台。

……

とはいえ、僕が今日取り上げたかったのは、この「おもてなしの心」だ。

この「おもてなしの心」というのは、外交政策においてとても重要だと思う。

……

韓国に、この「おもてなしの心」は備わっていない。少なくとも竹島問題において。

【日本固有の領土で、韓国が不法占拠を続ける竹島(韓国名・独島)近くの韓国・鬱(ウル)陵(ルン)島を視察するため、日本の自民党議員3人が韓国の空港に到着した。
が、韓国政府は「両国の良好な関係に役に立たない」との理由で入国を拒否した。】

日本の国会議員が入国を拒否されるのは極めて異例だ。

しかもこのとき韓国が適用したのが「テロリスト条項」であるという。

日本の国会議員がテロリストの可能性がある、と苦し紛れに決めつけたのだ。

竹島は日本の領土だ。
それを韓国は、韓国領土の「独島」であると主張している。

日本の議員が視察を試みたのは、「ウルルン島には独島が韓国領土であるという証拠がある」
と韓国自身が言ったからである。

「韓国側の見解を知り、日本の見解との差異を知る」
のがウルルン島視察の目的であった。

が、韓国は拒否をした。

はっきり言って言語道断である。

ウルルン島には本当は証拠がないので、それを隠しているためだとしか思えない。

……

「竹島問題」において、両者の合意の目途はまったく立たない。

管政権は、外交の面でかなりの失敗をした。

日本が何も言わないのをいいことに、
中国や韓国はどんどん領土をぶんどるつもりだ。

しかしながら日本と韓国は、
極東アジアの要として、これからも十分な相互協力が必要だ。

そのためにも、まずは「おもてなしの心」をもって相手と接し、
しっかりと相手の見解に耳を傾けることが必要であると思う。

……

以上でおしまい。

もっと竹島問題では書きたいことがたくさんあるけど、割愛します。

みんな政治とか興味ないと思うしね!

あー、書いてたら頭がすっきりした。

今日も一日、元気にいきましょう!

2011年8月6日土曜日

人道的なパラドックス



産経新聞の、数日前の記事にあった写真です。

突然ですが、これはなんの写真でしょうか。


きれいなお部屋。

一見すると、ホテルの一室のよう。

そこまでいかなくても、マンションやアパートのお部屋みたいだ。

……

数日前、ノルウェーで連続テロが起きた。

ノルウェーの自然豊かでのんびりとした街で、突如として起きた無差別乱射事件。

90人以上が犠牲になった。

当初イスラム系過激派の仕業だとも疑われたこの事件の真相は全く逆で、
犯人は「反イスラム」を主張するアンネシュ・ブレイビクだった。

ブレイビク容疑者は、
「多文化主義をやめないと、西欧におけるイスラムの植民地化をくいとめることができない」
と主張し、イスラム移民に対する反感を表した。

僕は、テレビのニュースで事件を知った。

「これは必要なことだった」と悠長に述べる容疑者に、失笑した。

君、こんな極悪犯罪なんか犯したら、自分だって刑務所入りか死刑だろう?と。

僕の考えが浅はかであったことに、翌日の新聞で知る。

……

実は冒頭の写真、刑務所なんです。

ノルウェーの刑務所。

死刑制度や終身刑がないノルウェーで、「人権への配慮」を基に建設されたという。

日本の死刑制度は、世界的に見たらマイノリティだ。


この刑務所、液晶テレビやシャワー室、机なども取り付けられており、
さらには共同の台所や談話室まであるという。

写真を見ただけでも住み心地がよさそうだ。

ブレイビク容疑者も、こんな豪華な刑務所に入れられると知っていてテロを起こしたのであれば、
「必要なことだった」とでもなんとでも悠長なことが言えるだろう。

……

「人道的」とはなんなのだろうか。

「社会的」とはなんなのだろうか。

昔から、犯罪者に対する刑罰の仕方には様々な議論があって、答えも出ていない。

かたや死刑制度の国があり、北欧のとある国ではパラダイスである。

何十人という人間を殺害して、こんな豪華な部屋で過ごしてもらうのが「人道的」なのだろうか。

それでも「死刑制度」よりは「人道的」なのだろうか。

今回のノルウェーテロは、そのことを改めて考えてみるいい機会かもしれない。

もしかしたら、この事件を契機に、ノルウェーでの犯罪が増えるだろう。

そうなる前に、もう一度テロリストの処置について検討すべきである。

……

最後に、日本人には理解しがたい宗教概念について触れておきます。

最近、ちょうど「イスラームとは何か」という新書を読んでいたのですが、そこにヒントがありました。

イスラームというのは、「発生と広まりが西欧人には信じがたい宗教だ」とまとめることができます。

イスラームが生まれたのは7世紀ごろ。
ムハンマドが「預言者であると自覚」し、アラビア半島から始まった宗教でした。

そのときまでに文明が栄えていた国としては、イランにはアケメネス朝ペルシャ、地中海には古代ギリシャ、古代エジプト、ローマ帝国などがあげられます。

アラビア半島から世界宗教が生まれる要因は、何もなかった。
当時、まだアラビア半島には、文明のかけらなど微塵もなかったのです。

そんな空白の中から突如イスラームは誕生し、信徒を徐々に獲得していき、ひいては世界宗教にまで上り詰めた。

それが、イエスを崇拝するキリスト教徒の反感を買ったということは、想像に難くないでしょう。

そしてその感情が、現在まで根付いているのです。

私たち日本人は、宗教をそこまで深く考えていないタイプだと思います。

そのことについても、ある程度考えがまとまった時に書きたいと思います。